モリタ友の会セミナー…「咀嚼トレーニング」でこどもの叢生を改善する
グランフロント大阪でランチしてから歩いてブリーゼプラザへ…
今回は日大松戸歯学部の歯科矯正学講座の葛西教授の「咀嚼トレーニングでこどもの叢生を改善する」というセミナーに参加してきました。
叢生とは「乱杭歯」「クラウディング」とも言われ、歯の大きさに対して顎のサイズが小さすぎる事が原因で起こる場合が多いですね。叢生は前歯の見た目が悪いだけではなく、歯みがきが難しいので虫歯や歯周病になりやすい事も問題です。
ムシ歯予防のために歯ブラシを頑張るのと同じように、叢生を予防するためにできる事はないか?…そこで最近注目されているのが「咀嚼トレーニング」です。
顎のまわりの筋肉の緊張や、舌の動きや大きさ、咀嚼運動が歯並びに大きな影響を与えているだけでなく、顎骨の成長にも影響を与えている事がわかってきました。
前半は食生活や咀嚼運動に問題がある場合の歯並びへの影響の話が中心でした。縄文人の顎骨や歯並びのスライドはとても興味深く、江戸時代の歴代将軍と同じく江戸時代の農民の顎骨と歯並びの違いには驚かされました。食生活の習慣や食べ物の質や固さなどによる歯並びへの影響は歴然です!
指シャブリや、唇を噛む癖、鼻が悪くて口呼吸になる…と言った原因で歯並びに問題が出て、その結果咀嚼運動が正常に行えなくなる…結果として叢生などを引き起こす筋肉の緊張などが慢性化してしまい、矯正をしたとしても後戻りのリスクが増える…
では、この硬質ガムを使ったトレーニングで本当に叢生を予防できるのか?
まだ実際に叢生の患者様に使って頂いた訳ではないので、ハッキリとして事は言えませんが、上下の顎のズレがなく、反対咬合(受け口)ではなく、極端に歯が大きかったり顎が小さかったりする症例ではない…軽度の叢生の予防には効果が期待できるかと思います。正しい咀嚼運動を身につける事により、顎骨の成長が促進され、臼歯部の歯が内側に倒れ込むのを防ぎ、その結果歯が並ぶスペースができる…獲得が期待されるスペースは下顎で2〜3mmくらいとの事でした。
また硬い物をすりつぶすように噛む習慣を身につける事が大切で、しっかり噛む事で早食いがなくなり唾液がしっかり出る事でムシ歯予防にもなる…いい事しかないですよね!
「正しい箸の持ち方は、あるタイミングで的確なアドバイスを受けるとすぐに直る…それと同じで咀嚼運動も早いうちに正しい方法を覚える事が大切だ!」との葛西先生のお言葉でセミナーは終了しました。
このガムを使った咀嚼トレーニングは、定期健診に来てくれている子ども達の中で必要そうな噛み合わせがあれば積極的に勧めてみようと思っています。使い方はコツさえ掴めば簡単です!咀嚼トレーニングと一緒に、咬合力の測定や口唇力(口のまわりの筋肉の力)の測定なども定期健診に取り入れていけるよう、ただいま準備中です。
また咀嚼トレーニングについてもご興味がある方は、健診や治療に来られる時にでも一声かけて下さい。効用や使い方などをお話させて頂きます。
正しい咀嚼運動を身につけて、きれいな歯並び、素敵な笑顔、美味しい食事が手に入れられるよう頑張りましょう(^-^
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